The Heritage of U.K. Saddle Leather

今回は当店のアイコニック的な存在である、UKサドルレザーについて解説致します。

英国の鞣しの歴史は長く、その歴史は紀元前にまで遡ります。

英国での伝統的な鞣し法は、オークの樹皮を粉砕し、そこから抽出したタンニン液に365+1日革を漬け込んで鞣すフルタンニン鞣しであり、非常に長い時間を要する手間がかかったものです。

当店で採用されるUKサドルレザーを手掛けるJ&FJ Baker社は、英国で唯一、古来の手法を継承しているタンナー(革鞣し業者)であり、その動力の多くは伝統的な水車と手作業で賄われており、伝統的な手法の護り手として文化的な価値も高いタンナーと言えます。

上記の理由から同社の生産できる革はごく僅かながら、他のタンナーの革とは一線を画す魅力に溢れています。

オークの樹皮から抽出されるタンニンは革の繊維に浸透して革を強固にするだけではなく、分子が大きく水に溶けにくことから革に天然の防水効果を付与します。

中でも当店が採用するUKサドルレザーは、ハーネスバックと呼ばれる最も負荷のかかる綱部位に使用される革であり、一般的なブライドルよりも希少性の高い筋肉質かつ厚い原皮を使用します。

繊維の詰まりが非常に密であり、また繊維同士が引き締まっていることから裏面から見ても粗さを全く感じさせません。

長い期間を経て鞣し工程を終えた革は、浸透力の高い動物性の加脂剤を丁寧に芯にまで浸透させることで、引き締めた繊維が割れないように十分な柔軟性が付与されます。

多量の加脂剤に漬け込む事で、時間が経つと表面には余分なオイルが固まり白い粉のように見えます。これはブルームと呼ばれ、この表情は魅力の一つでもあります。

ハーネスバックはその名の通り、最も繊維が詰まったバック=背面を使用しています。

バックは筋肉が密集している部分も多く、加脂剤を浸透させるために表面を薄く削っていますが強度の高い表層をすべて削り落とすような事はしていません。

おのずとこのような筋肉のムラや細かいスレ傷、毛根が革の表面にも残っておりますが、これこそ強度の証でもあり、唯一無二の魅力と言えます。

製品にする際には大きなムラがある部位は除外するようにしていますが、これらの表情が部分的に入る事があります。それも含め、この素晴らしい英国古来の革をお楽しみ頂ければ幸いです。

 

See other posts

NO IMG

お知らせ

到着日時指定につきまして

日頃より当店をご愛顧いただきありがとうございます。 9/9 18時以降のご注文分より、当店オンラインストア上での日時指定が不可となります。 到着日時のご希望がございましたらヤマト運輸様ホームページにてお客様ご自身でご指定 Read More…

NO IMG

送料についてのご案内

日頃より当店をご利用頂きありがとうございます。 昨今の物流価格の高騰に伴い、オンラインストアの配送料につきまして以下の通り改訂させて頂きます。  税込1万円以上のお買い上げで送料無料→税込1万5千円以上のお買い上げで送料 Read More…

Further display
店舗画像

STORE

store information

TEL/FAX:03-3828-6605
〒110-0008 東京都台東区池之端3-4-20
Business hours: 12: 00-19: 30
Regular holiday: Wednesday/Thursday
Tokyo Metro Chiyoda Line Nezu Station 5 minutes walk from Exit 2
Keisei Electric Railway Ueno Station 10 minutes walk from Ikenoh

MORE

→